上田 泰 氏

BOMにおける組織行動論(OB)の活用可能性について:

特にOCB研究の観点から

上田 泰 氏 (Yutaka UEDA)
成蹊大学 経営学部 教授 

要旨
Behavioral operations management(BOM)はoperations managementの研究の中で人間の行動的心理的側面に配慮した領域として知られている。組織研究におけるorganizational behavior(OB)はまさに労働者の行動的心理的側面を専門に扱った領域であり、BOM研究においてもOBの知見の有用性や関係性はしばしば指摘される。しかし、両者とも人間に焦点を当てているとはいえ、両者の研究の方法や関心は必ずしも同じではない。BOMの研究においてはまだOBの方法や知見を十分に活用していないように思われる。今回の発表では、発表者が研究を続けてきたorganizational citizenship behavior(OCB)の研究を例に、BOMとOBの方法や関心の特徴を考え、どのようにすれば両者の相互関係をより強化できるかを考えてみたい。

経歴
埼玉県生まれ。学習院大学経済学部卒業、一橋大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学。「集団意思決定研究 集団の世界観相互異質性効果に対する実証可能性の検討」で東北大学博士(経済学)。日本経営協会経営科学文献賞受賞。明治大学、名古屋大学を経て1998年より成蹊大学教授。2006-2008年インディアナ大学客員研究員。2019年-2020年成蹊大学経済学部長、2020年より、同大学経営学部長・大学院経済経営研究科長。2016年-2020年日本情報経営学会副会長、2020年-2023年同学会会長。2016年-2023年経営関連学会協議会評議員、2021年-2023年同協議会副理事長。

【著書】
『文科系のためのビジネス数学読本』同友館 1994
『組織の人間行動』中央経済社 シリーズ/高度情報化社会の経営学 1995
『集団意思決定研究 集団の世界観相互異質性効果に対する実証可能性の検討』文真堂 明治大学社会科学研究所叢書 1996
『個人と集団の意思決定 人間の情報処理と判断ヒューリスティックス』文眞堂 1997
『なんでアタシだけ叱るのよ! 会社のフシギな人間行動学』同友館 2001
『文科系のための意思決定分析入門』日科技連出版社 2002
『組織行動研究の展開』白桃書房 2003

【共編著】
『文科系のやさしいデータ分析 ロータス1-2-3とSASを使って』富樫光隆共著 有斐閣 1994
『経営学再入門 再チャレンジ!-基礎から最新の理論まで』手塚公登,小山明宏共編著 同友館 2002
『会社入門』時岡規夫共著 多賀出版 経済経営セメスターシリーズ 2004
『会社入門 第3版』時岡規夫,山崎由香里共著 多賀出版 2017

『企業経営入門』相原修共編著 多賀出版 経済経営セメスターシリーズ 2004
『企業経営入門 第2版』時岡規夫, 山崎由香里,井上淳子共編著 多賀出版 2015
『組織のセルフマネジメント 概念・事例・実証分析』義村敦子,横田絵理共著 白桃書房 2005
『現代経営学再入門 経営学を学び直すための基礎~最新理論』手塚公登, 小山明宏,米山茂美共編著 同友館 2010
『経営情報システム 第4版』宮川公男共編著 中央経済社 2014
『従業員と顧客の自発的貢献行動』編著 多賀出版 成蹊大学アジア太平洋研究センター叢書 2015

【翻訳】
デス・デアラブ『エグゼクティブのための意思決定入門 論理・直観・経験をビジネスに活かせ』宮川公男監訳 上田訳 東洋経済新報社 2000
デニス・オーガン,フィリップ・ポザコフ, スコット・マッケンジー『組織市民行動』白桃書房 2007

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